
悩むくらいなら子どもを産んだほうがいい?
子供を持つか持たないかという問題は、人それぞれであり、なかなか他人は口出しできない問題。
それでも「子供を持った方が幸せなのか」「子供を持って後悔もするのか」など、人生が進んでいくにしたがって考えたことのある人も多いのではないでしょうか?
この記事では、毒親育ちの私ならではの視点で「子供を持たない選択」について考えています。
子供を持たない選択について
子どもをもうけずに二人の生活を選択をした共働き夫婦やその生活観念のことは、DINKs(ディンクス)と呼ばれます。
DINKsとは、Double Income(共働き)+ No Kids(子どものいない)の略のこと。
個人的に、日本では2015年頃に耳にした気がしていましたが、DINKsという言葉は、1980年頃からアメリカで作られて一般化した言葉のようです。
そもそも、日本の結婚と子供をセットにするという考え方は、国際的に見ると当たり前ではないとも言えますね。
どういう人生を歩むのか、一人過ごそうと二人で暮らそうと、異性でも同性でも自由です。
平成〜令和時代のライフスタイルの多様化から、意識的に子供をつくらない考えが身近になっています。
世間の考えるDINKsのメリット・デメリット

DINKsを選択する場合に、気になるのは世間のこと。
気にする必要はありませんが、選択する際にはなるべく多くの情報があったほうがいいと思いましたので、ここでは一般的によく言われるDINKsのメリットとデメリットについて紹介します。
DINKsのメリット
◎経済的な自由
◎時間的な自由
◎職業的な自由
ずばり、自由度が高いことが挙げられます。
個人や夫婦、パートナーとの時間を持てるため、現状の暮らしを維持することができます。経済的には共働きであれば収入はもちろん安定しますし、収入にこだわらずに好きな仕事を選ぶことも可能です。
子どもがいれば、育児のお金、教育費用などの金銭的な負担も生まれるため、長く勤めてきた会社を辞めて、自分のやりたいことにチャレンジすることは勇気がいります。

一軒家のローンを組み、定年60歳まで勤め上げてきた日本人サラリーマンは、典型的にならざるを得ない生き方であったのかと、今の齢になると感じます……。
DINKsのデメリット
×孤独と向き合う必要性が高くなる
×社会生活における同調圧力がかかる
×同世代や家族、親戚と疎遠になる
これが一般的に言われているデメリット。「子供を持たない」と決めている私から見ますと、同じ重要度で考えられないというのが正直なところ。
世間からの目や、自由と隣り合わせの孤独というのが悪い点として挙げられるようです。
例えば、「家族や親戚が子供を産むことを望んでいる」、「結婚したのに子どもがいないのは社会的におかしいと思われてしまう」などおもに他人からの価値観ですね。
DINKsに対する世間からの目は厳しいですね……。「楽でいいわね」と言われたり、共通話題がなかったりすることから、同僚、親族や知人との隔たりを感じてしまうそうです。
自分はメリットばかりに目を向けていましたが、こんなデメリットを考える人もいるのかと驚きました。人はそれぞれ自分なりの物差しで物事を見ていますね。
世間の考えるDINKsのメリット・デメリットを知って
あと何十年かすればより過ごしやすくなりそうな気もしますが、そのような自分の価値観にそぐわない人に出会してしまったら仕方ないことなのかもしれません。
そういう世間の持つ考え方に武器を持って抗う必要はありませんが、社会生活を続ける際には向き合っていかなければいけないと感じました。
結婚前にパートナーと確認したこと

世間一般的な考え方についてご紹介してきましたが、ここからは私の個人談をお話します。
※私は事前にパートナーに相談しましたが、流れは人それぞれですので参考程度にご覧ください。
相談した流れとしては、以下の3点です。
自分の考えをまとめてから自宅にて尋ねました。
緊張しましたが、結果的には相手の考えも聞けて良かったと思っています。
そもそもどうして子供を産むつもりがないのか
私は、子宮内膜症と卵巣脳腫になって入院と手術を経験してからというもの、子供を持てない可能性がちらついた瞬間に、子供は要らないと決めていた気持ちが揺らぎました……。
年齢とともに妊娠出産が難しくなるというのはなんとなく分かってはいるけれど、でも産むのも育てるのも不安、でも子どもがいない人生だって不安になりました。
少し私のことを掘り下げてみますと、子供を産みたくないというよりは育てる自信がないから。
それから私の根本にあるのはやはり親子関係にあると思っています。
父と母はあまり私を育てるということはできなかった親でした。二人ともいち人間と見れば面白さもある人だと思いますが、育児には向いていなかったのです。
それゆえ、単純に自分も親と同じように子育てることはできないと思っています。
まだ存在しない「子」に対して哀れみの気持ちを持つのもおかしな話ですが、私のような幼少期を過ごして欲しくないと考えるのです。
それでも、さみしさを感じる話ばかりではなくて、やはり自由度が高いというもの私にとっては大切な選択肢。
理由や事情はシンプルでなく複合的なので、大変な時間ですがしっかりと考えることが大事です。
子どもを生む気はないと伝えた相手の反応はどうだったのか?
気になるのが相手の反応。
これも千差万別ですので、良い悪いを言うことはできません。
私のパートナーの場合は、「自分も同じ考えだった」でした。
彼の場合、子どもが好きではないというのが大まかな理由でした。
おそらくもっと他にも理由や背景があるのかもしれませんが、プライベートなことですので深く掘り下げ、憶測で書くのは避けておきます。
人によっては、これでお別れになったり喧嘩になったりと、意見の相違が生まれる場合もあるのかもしれません。
いきなり「私は子どもは要らない、それでいいよね?」ではなく、理由も伝えた上で会話をしてみるとより相手のことを知れるチャンスになるように感じます。
暮らしている中でなんとなく相手の気持ちがわかることもありますが、悩んでいるのであれば結婚や同棲前など関係性の変わる前に相談することは大切だと思います。
言い争いにならないよう、二人のタイミングを大切に。
結果として今後の暮らしで決められたこと
幸いというと、これまた表現が難しいところではありますが、私の場合には子供を持つということに対して二人が同じ意見でした。お金と時間が無限にかかる育児に向かう自信がないという考えもやはり双方の意見。
私の両親は子育てがうまくいかなかったと言いましたが、親になるということは、時間的にも経済的だけでなく、継続して愛情を与え続けることが必要になります。
子供を持つということに挑んだ二人のことを悪く言うことはできないと、大人になった今は感じています。
また、私はグレーゾーンであり、適応障害やHSPに近い症状も持つめ、一人の時間というのが絶対に必要になります。
私自身の気質について、親の育て方が原因だと考える人もいるかもしれませんが、それだけが全ての理由ではないと思っているため彼らを責めることはできません。
少し話が逸れましたが、とにかく私は一人の時間が必要であり、「子どもがいれば孤独がなくて幸せ」という考えには賛成ができません。
子どものいない寂しい老後を送るという人もいますが、結局どんなことでも他人の人生とは比較ができない、自分の人生を一番に考えるべきです。
その人自身の生活をより良くするものが子育てであれば、その人はその人なりの選択肢を選ぶと素敵な人生になるのだと思います。
最後に

今回は、「子供を持たない選択」についてお伝えしてきました。
子供を持つか持たないかを決めたきっかけは、結婚の選択にも悩んでいたから。
以前の自分を振り返ると、「結婚+子どもを持つこと」がセットになっていた固定観念に気づかされます。
何事もしっかりと時間をかけて、まずは「自分がどうしたいのか」を最優先して選択していきたいですね。